切り倒されたマロニエ  ( LES MARRONNIERS ABATTUS )

今から10年程前にマケドニアからやって来てパリ中に繁殖した害虫に蝕まれた白い花が咲くマロニエは、大きな葉もすっかり水分を吸われて枯れ、秋を待たずに茶色く小さく縮れて散っていきました。殺虫剤の散布は人体に影響を及ぼすので、虫の付かない紅い花のマロニエか、他の種類の樹木に植え替えるしか対応策が無く、更なる検討が続いていますが、この度パリのシテ島(l’Ile de la Cite)の西側にある美しいドーフィヌ広場(la Place Dauphine)のマロニエ24本が切り倒され、憩いの木陰が消えてしまいました。パリ市森林・樹木課(Service de l’arbre et des bois)によりますと、数週間後には紅い花の咲くマロニエ29本が新たに植えられるとの事です。マロニエの無いパリなんて歌にもなりません。