パリのお花見  ( OHANAMI DE PARIS )

「お花見」は花を鑑賞して春を歓ぶ日本独特の行事でしょうか。パリには“そめい吉野”はありませんが、桜ん坊が実る白い花の桜や八重桜が咲く頃にお花見を致します。場所はパリの南の郊外にある広大なソー公園(Parc de Sceaux)です。ここはヴェルサイユ宮殿と庭園を手掛けたル・ブラン(Le Brun)やル・ノートル(Le Notre)が当時の財務長官コルベール(Colbert)の為に造った17世紀の館と庭園で、太陽王ルイ14世とマントノン夫人を迎えたことでも知られ、今では広大な市民公園となっています。今年も4月中旬からよく晴れたお天気に恵まれて週末は大賑わい、満開の桜の下、芝生の上にはあちらこちらと日仏の人々が円くなって、自慢のお弁当を開き、一杯やって、陽気なおしゃべりやのど自慢、バドミントンやボール遊びに興じて春を謳歌している様子が嬉しく眺められました。アルコール飲料の持ち込みは禁止となっていますが、園丁さんが電動スクーターで廻ってきても、笑顔で注意をするだけですから、こちらも笑顔で応え、馬に乗ってパトロールの警官も皆に恰好好いと見られるだけですから、お花見の宴は夕陽が沈む頃まで続きます。私は白い桜が満開の、この公園の南の小さな森(Bosquet Sud)で大学の同窓会のお花見、翌日は濃いピンクの八重桜ばかりが咲く北の小さい森(Bosquet Nord)で在仏日本人会のお花見、と連日のお花見でしたが、暖かな好天に恵まれ楽しく過ごしました。(RER B線Croix de Berny又はParc de Sceaux駅下車)