春の色  ( LES COULEURS DU PRINTEMPS )

今年の春も黄色で始まりました。寒さがなかなか抜けず、雪の多い冬でしたが、まず南仏からミモザ(le mimosa)、パリの芝生にクロッカス(le crocus)、庭の隅にレンギョウ(le forsythia)そして山吹(la kerrie)、野原にタンポポ(le pissenlit)土手に水仙(le narcisse)と続き、ピンクの小桜や桃(la peche)の花が咲く頃には梅(le prunier),杏(l’abricotier)、梨(le Poirier)、桜(le cerisier)と実を付ける白い花へ移ります。それからは白い花のコブシと紫の花の木蓮(le magnolia)、白い花のものと赤や紫の花もあるマロニエ(le marronnier)、リラ(le lilas)、八重桜(le cerisier a fleurs doubles)、藤(la glycine)などが一斉に花開きます。この他にも“百日紅のような”赤紫色の花が綺麗な木がありますが、名前を知らないままに過ごしています。(自分で調べればよいようなものの、植物に限らず名前を知りたくて何人かの人に尋ねますと、当地の人は「知らない」とは決して云わず、何か答えないといけないかのように、しかも真面目な顔で「何々」と答えるので、こちらの人がそう云うのだからと信じていたらとんでもない、あとでこちらが恥をかいた経験が多いものですから“何々のような”が少なくありません。)虫にやられて他の種類の樹木に植え替えるしかないと報道され一時は全滅かと危ぶまれたパリ名物のマロニエは、パリのシテ島の西側にあるドーフィヌ広場(Place Dauphine)の24本のマロニエが切り倒されたに止まり、今年も爽やかに美しく並木や公園を飾っています。市場には今が旬のピンク色がかった白いアスパラガス、濃い緑のグリーン・アスパラ(l’ asperge)(いずれもキロ当り7−9ユーロ)、それに艶々と赤く香りよく甘い苺のガリゲット(la guariguette)(キロ約15ユーロ)が並んでいます。