新学年   ( LA RENTREE )

今夏は酷暑(la canicule)に襲われる事もなく、比較的過ごしやすい天気が続いて、夏としては少々淋しいくらいでした。ヴァカンス(les vacances d’ ete)が明けて9月3日から小中学校は新学年が始まり、テレビでは各地の入学風景が放映され、パリは見送りのお母さんと別れ難くて泣く新入生、英国からは制服姿の生徒達が、厳しそうな先生に挨拶をしているところ、アフガニスタンでは女子の教育に反対するタリバンに焼かれた校舎の片隅に集まって、暴行を恐れて隠れるようにしている先生と生徒達、日本は小学生が頭巾をかぶって机の下に隠れる地震の時の避難訓練の様子が映りました。こちらのスーパーではこの時とばかり文房具や洋服、カバン、靴などの商品が山と積まれ、“ブリティッシュ・スタイルで”(“Une classe so BRITISH”)などとキャンペーンを掲げてタータンチェックのコットン・シャツ(la chemise ecossaise en cotton)、格子縞のワンピース(la liquette a carreaux),フラノの半ズボン(le short en flanelle)、“オクスフォード・タッチ”(Oxford touch)で胸にワッペンをつけたセーター(le pull taille a la facon britannique avec son ecusson)等々、賑やかな大売出しです。但し、新型インフルエンザ(la grippe A, H1N1)(連読好きな仏人は、これを“ラグリッパ、アシャン・エナン”と発音しています)が、新学期と共に流行することを大変に恐れ、即時学校閉鎖、隔離、自宅待機などの対応を決めています。政府の発表では、ワクチンは9月末日になるとのことで、いつもとは違った雰囲気の新学期開始です。