“ピカソと巨匠達”展の利益 (LE BENEFICE DE « PICASSO ET LES MAITRES »)

昨年の弊信第9号にてもご案内しましたパリのグラン・パレにて開催中の“ピカソと巨匠達”展は、10月8日の初日以来3ケ月後の現在まで既に41万人の入場者を数え、100万ユーロの純益を計上したと発表されています。このまま2月2日迄予定通りの開催が続けば、その利益を以って今までに開催した他の美術館をも含む展覧会の赤字を補填するに足りるものと云われています。私も暮れに行きましたが、入口遥かに綱が張られ、まず係員から“現在300人待ちだが、待つだけの勇気があるか?”と尋ねられ、東京から来た友人も一緒だったので“ウイ”と返事しましたら行列に入れてくれました。凍るような寒さの中で足踏みしながら待つこと2時間余りで入場出来ましたが、蛇行する列の真ん中にカラオケ的アンプを置いてサキソフォンを演奏している人が居て、勇気付けに大いに役立った気がしましたので、いくつものコインを置いてきました。中に入れば、入場者の数を上手くコントロールしているのでしょう、混雑することもなく、比較対照(une confrontation unique)をテーマに展示されたピカソに影響を与えた巨匠達の作品とピカソ自身の作品、合わせて200点余りをゆっくり鑑賞することが出来、企画から60年後に開催が実現したというこのビッグ・イヴェントを堪能、寒さの中を2時間待ったことなどすっかり忘れていました。当展の開催は2月2日までとなっていますが、23時までのノクターンと1月30日午前9時から最終日2月2日の20時迄24時間体制で途切れなく開館する予定などを検討中という力の入れようです。
Galeries nationales du GRAND PALAIS メトロChamps-Elysees Clemenceau下車
火曜日休館 毎日10時00−22時00   入場料 12ユーロ