ジョルジュ・ルオー展 ( GEORGES ROUAULT )

パリに生まれ、ベルヴィル(Belleville)やモンマルトル(Montmartre)で制作に励んだフランスの画家でありながら、ジョルジュ・ルオー(1871−1958)は、フランスでは余り顧みられることもなく、生誕百年の1971年ですら何らの催しも行われずでしたが、この度死後50周年を迎えて、この神秘的な、そして普遍的な画家(peintre mystique et universel)の展覧会がパリで開催されています。20世紀前半のフランスのキリスト教精神(l’esprit chretien francais de la premiere moitie du 20e siecle)を表現する作品が殆どですが、ルオーの画は輪郭が黒く、書道や水墨画に共通するものであり、人物の白い顔は歌舞伎役者の化粧にも似て、浮世絵を思わせるものがあるので、日本で好まれるとの評論です。今回展示されている作品は東京の出光コレクションから選ばれたものですから、日仏親交150周年の記念すべき年に相応しい催し物と云えましょう。
LA PINACOTHEQUE DE PARIS  ( 28, place de la Madeleine, 75008 Paris ) にて
2009年1月18日まで 毎日10時30−18時00 入場料 10ユーロ Mマドレーヌ下車