17

相変わらずの天気 ( ICI, TOUJOURS FROID )
暖かくなりそうな気配に、向かい側のポプラの木にカササギ夫婦がやって来て、巣作りを始めましたら、ここは俺のテリトリーとばかり、近くのカラスが度々飛んできては邪魔をしているのが見えます。今冬は寒さがなかなかに厳しく、雪もよく降りますが、花屋の店先には南仏からのミモザ、鉢植えのヒヤシンスや流行のミニ・シクラメン、そしてプリマべーラなどが並んで慎まし気に春を告げています。公園や庭先に、いつもなら今頃には咲いているレンギョウも枝が伸びるばかリ、芝生に勢いよく顔を出すクロッカスも見当たりません。バルコンに日本から持ってきた種を植えた枇杷に、昨秋ブーケのような形で香りのよい花がいっぱいに咲いたのですが、この寒さに凍ってしまって実がならないのではとの心配をよそに、何とか耐えているようで、小さな実を沢山に結んでいるのを見つけました。

パリ国際農業展 ( SALON INTERNATIONAL DE L’AGRICULTURE )
毎年2月に開催される展示会で最も人気のあるのがこの農業展で、牧畜も含みますから欧州一の規模を誇り、フランスが如何に農業国であるかがよく解ります。大小の農機具から農作物、農薬に至る製品の紹介ばかりでなく、各地から牛、馬、羊、山羊のような家畜を4230頭、それに鶏、鴨、ホロホロ鳥などの家禽も賑やかに集まります。飼主達は会期中ずうっと会場内に寝泊りして、動物達の世話をします。時には羊や豚の赤ちゃんが生まれたりすることもあり、子供の為の農牧教室が開かれたり、絞りたての牛乳の試飲や乳製品、肉製品の試食もありますから、専門家ばかりでなく、家族皆で楽しめる展示会です。
3月1日まで  パリ・ポルト・ド・ヴェルサイユ展示会場  入場料12ユーロ
毎日09時00−19時00(2月27日は23時00迄)  メトロPorte de Versailles

ラ・デファンスの10年後 ( LA DEFENSE DANS 10 ANS )
場所によってはパリ市内からでも遠くに見える高層ビル群、パリのオフィス街として50年前に計画されて出来上がったラ・デファンスは、ビジネスばかりでなく、近隣から、そして世界から観光客を誘致しようとEPAD(Etablissement public d’amenagement de La Defense)から10年計画が発表されました。それによりますと、隣接するナンテール(Nanterre)やピュトー(Puteaux)、住宅街のヌイイー(Neuilly)などを加えた長期的な改造計画で、オフィスと住宅、教育施設、大規模な娯楽施設、セーヌ河の再利用、緑地、公園、交通機関などの再整備を挙げています。パリ市内からは現在のメトロ1号線、郊外線RER A線に加えてRER E線を延長してトンネルで結び、市電のT2号線も延長、ヌイィを直接に結ぶ散歩道を兼ねた幅の広い歩行者専用の橋をセーヌに架け、商店街、市場やスーパーマーケットの日曜営業を認める等々、新しい町には新しい人達、外国人にもアピールする町作りを目指しています。(L’EXPRESS誌)

メトロ6号線のトロカデロ駅(TROCADERO)は、構内改装工事の為3月13日迄閉鎖され電車は停まりませんのでご注意下さい。尚、9号線は通常通り同駅に停車致します。


パリで泳ぐ ( NAGER DANS LA VILLE )                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
18世紀の終り頃、それまで公衆浴場と水泳プールの区別が無かったのですが、1785年バルテレミー・テュルカン(Balthelemy Turquin)という人が、パリ5区トゥルネル橋の近くのセーヌ河に大きな船のような箱を浮かせて水を張り、水泳教室を開いたのがプールの始りと云われています。それから10年後の1884年、パリ10区のシャトー・ランドンに最初の屋内プールが誕生しました。その後1924年にはパリ13区のビュット・オ・カイユに地下の天然水を利用して、屋内で公衆浴場と水泳プールを二つに分けた所が造られました。いずれにせよ、近代的な設備を備えたプールの建設は1970年代に入ってからのことです。
―シュザンヌ・ベルリウー(Suzanne Berlioux) = レアール(Les Halles)のプールで、自然光
を採りいれ、熱帯植物に囲まれたトロピカルな雰囲気。小中学生の水泳教室を受け付けませんから、50mのコースで実力に応じた水泳が自由に楽しめそうです。(Forum des Halles,
Metro/Les Halles) 入場料4ユーロ  月曜、水曜 23時00まで
―ビュット・オ・カイユ(Butte-aux-Cailles) = パリで最も古いプールの一つで、1866年に発見された地下に湧く天然の温水(28℃)を利用して1908年に公衆浴場が出来、1921年にルイ・ボニエ(Louis Bonnier)がスポーツを重んじて企画、1924年に水泳プールが開場しました。外見も内部も大変に特徴ある建物で、現在もなお地下の温水を汲み上げていますから、温泉プールに近い感覚です。(5,place Paul-Verlaine,75013Paris, Metro/Place
d’Italie) 入場料2,60ユーロ   火曜日 21時00まで
―パイユロン(Pailleron) = ビュット・ショーモン公園(Parc des Buttes Chaumont)に沿ったスポーツ・センターで水泳プールとスケート場があり、プールのある建物は建築家リュシアン・ポレ(Lucien Pollet)1933年の設計で、歴史記念建造物に指定されています。プールは当時の標準で33m、2001年に改装されましたが、30年代の面影が残っています。
(32,rue Edouard-Paillon,75019Paris Metro/Bolivar 又はJaures)入場料3,10ユーロ、但し週末20時00以降は4,80ユーロ
―シャトー・ランドン(Chateau Landon) = 1884年開場、パリで最も古いプールです。当時では大変スマートな“客船スタイル”(le style « paquebot »)の設計で、2階に分かれて
個人用の脱衣場が設けられています。昨年改装され、25mプールと子供用10mのプールが
あり、ウオーター・ポロなどのスポーツも可能です。(31,rue du Chateau-Landon,75010
Paris Metro/Louis-Blanc又はStalingrad) 入場料2,60ユーロ 月曜日 21時30まで。
―ジョセフィーヌ・べーカー(Josephine Baker)=2006年にオープンしたパリで最も新しい
プールで、ミッテラン国立図書館の足元、セーヌに浮かぶ建物の中に25mのコースがあり
セーヌの水を汲み上げて浄化、飲料水にしてプールに使っているのが特徴です。(Quai F.
Mauriac,75013Paris Metro/Quai de la Gare又はBercy) 週末以外は午後のみ開場、火曜木曜は23時迄。この他にパリ市と郊外合わせて32箇所の水泳プールがあるそうです。

2月20日のお天気 (寒さが緩みました) 日の出07時49分 ・ 日の入18時18分
気温 = パリ 朝夕3℃・日中8℃ 薄曇り ・ ニース 朝夕4℃・日中13℃ 晴天