冬の到来  ( L’ HIVER EST VENU )

アパルトマンの窓から眺めますと、周囲の家の屋根は霜が降りて真っ白、それぞれの煙突から出る暖房の煙に、サンタクロース(le Pere Noel)はどうするだろうか、などと想像してしまいます。木々の葉はすっかり落ちて、今まで葉に隠れていた小鳥の巣やヤドリギ(le gui:ギと発音します)が現れました。ヤドリギの丸い房(la touffe de gui)はクリスマスから
お正月の飾りとして扉に下げる慣いです。田舎道を走りますと、防風林を兼ねたポプラ並木に沢山のヤドリギがついているのが見られます。今冬の寒さはなかなか厳しいものがあり、大気は凍るようで、雨はミゾレから雪に変り、積るほどではありませんが、顔に冷たく当ります。夏には真上にあった太陽が冬には地平線の近くを通りますので、陽光は斜めに黄色っぽく眩しく、部屋の奥まで射し込んできます。近くのサンタンヌ通りは、西から真っ直ぐに強く日が射しますので、反対側から来る人がよく見えず、ぶつかることすらあります。シャンゼリゼの並木の電飾も、エッフェル塔のライトアップも、今年はEUを象徴するブルーに彩られて冬を迎えました。