深秋の候

朝起きて外を眺めましたら、周りの家の屋根という屋根は霜が降りて真っ白、時折このような朝夕零下の気温を見るようになりました。枯葉が進んで景色は黄色に、プラタナス(le platane)の大きな葉が、少しの緑を残したまま次々に落ちて、その上を歩むとバサバサと乾いた音、柏餅を想い出すようなほのかな匂いに懐かしさを覚えます。11月1日は諸聖人の祝日(la Toussaint)、万聖節とも呼ばれるこの日を中心に学校は2週間程のお休み。丁度お彼岸のように、お墓参りをする慣いに、どの花屋さんの店先も菊の花(le chrysantheme)で溢れんばかり、主に黄色い花の鉢植えが売れるようです。ピレネー(les Pyrenees)やアルプス(les Alpes)の山岳地帯は勿論、ブルターニュ地方(la Bretagne)への途上ラヴァル(Laval)やルマン(Le Mans)からも雪の便り、パリの街にもマフラーや外套姿が当たり前になってきました。手元の案内書を見てみますと、秋から冬にかけて現在パリとパリ近郊にある美術館でざっと263、私営のギャラリーを加えますと、合計372もの展覧会が開催されていて、正に芸術の秋を感じます。当地は既に冬時間となって日本との時差は8時間、こちらの午前10時は日本の夕方6時です。