保護対策が急がれるラスコーの洞窟 (PLAN D’URGENCE POUR SAUVER LASCAUX )

鮮明で綺麗に残る動物の壁画で名高いラスコーの洞窟は、1940年9月に発見され,その壁画は18500年もの昔、後期旧石器時代のソリュ−トレ文化期とマドレーヌ文化期の間に描かれた(les fresques peintes entre le Solutreen et le Magdalenien)であろうとされ,歴史記念建造物(le monument historique)としては勿論、1979年にはユネスコ世界遺産(le patrimoine mondial de l’ Unesco depuis 1979)に指定されていますが、1948年に史跡として洞窟内を一般公開して以来、外気の流入や入場者の吐く炭酸ガス等に侵されてカビが発生、黒いシミが出来て壁画を維持することが難しくなった為、<ラスコーII>というレプリカを造って1963年4月に洞窟を閉鎖しました。その後科学の粋を尽くして保護に務めていましたが、最近、文化相と専門家の一行が洞窟に入ってみましたら、更に腐蝕も激しい状態にあったので、ラスコーのみならず、ヴェゼール渓谷(la vallee de la Vezere)一帯に点在する15ヶ所の洞窟を含め、総合的な保護・救助対策が検討されています。