朝市 ( LE MARCHE )

まだまだ寒い天気が続いていますが、凍るような朝でも早くから活気に満ちているのが朝市です。今はこれといった季節物が余り無く、南からモロッコ産のミカン(la clementine)、グアドループ産のバナナ(la banane)、マルチニック産のマンゴ(la mangue)、イスラエル産のグレープフルーツ(le pamplemousse)など、あとはリンゴ(la pomme)や胡桃(la noix)くらいのもの、野菜も冷害でやられて僅かなネギ(le poireau)やサラダ菜(la salade)、それに温室産のトマト、キュウリ(le concombre)、その他は数種のジャガイモ(les pommes de terre)や人参(la carotte)、カブ(le navet)、ビーツ(la betterave)などの根菜が並んでいます。今では家畜の飼料として食卓から遠くなった根菜も、最近では低カロリーだ、薬効がある、ヴィタミンも豊富だ、と有名シェフ達が“いにしえの味”(les saveurs d’antan)を率先して使い出したので見直され、例えば菊芋(le topinambour)は生でサラダにも良し、茹でてピューレにしても、油で揚げても良し、低カロリーで糖尿病に効く、人参の従兄弟のパナイス(le panais)はミネラルやカリウムが多く含まれ、付け合せやサラダでも美味しい、チョロギ(le crosne)はよく洗って皮をむかずそのまま、ルタバガ(le rutabaga)は辞書によれば‘スエーデン・カブ’で、消化に役立つ、云々、見慣れない形の野菜が並んでいるものですから質問も多く、八百屋のお兄さんも説明に忙しそうです。